残すところ決勝戦と3位決定戦の2戦のみとなったなった今回の南アフリカワールドカップ、いつも通りテレビ観戦を楽しんでいます。南アフリカとロンドンとでは1時間しか時差がないので、日本の皆さんよりはずっと楽に試合を観ることができています。
さて、先日も書いたとおり、日本のグループリーグ3戦分のチケット、せっかく申し込んで当選、購入していたのに、業務上及び財布上の理由から残念ながら南アフリカ渡航は断念せざるを得ませんでした。ご多分に漏れずまさか日本がグループリーグを突破できるとは思ってもいませんでしたが、日本代表のこの大活躍、きっと現地にいれば狂喜していたに違いありません。悔しい!
チケットは転売もできず、もったいないことをしました。チケットを購入した僕には組織委員会より「購入証明書」が送られてきたのですが、実際の観戦用チケットを入手するには、南アフリカ国内にあるチケットブースで「購入証明書」に記載されている氏名の載ったパスポート、つまり僕のパスポートを提示し、受け取る必要があったのです。これでは国外での転売は絶対できません。察するに僕と同じような立場で南アフリカ渡航を断念した人も少なくないはず。スタジアムに空席が見られるのはこういったところも理由なのかもしれません。
ところで、イングランドは決勝トーナメント第1戦でドイツに1-4で粉砕されてしまいましたが、この敗戦までのイングランド国内の盛り上がりようは、日本のそれとは比較にならないほど凄まじいものでした。国民の生活全体がワールドカップに順応したように思われます。街中のいたるところ、ビルでも、家でも、タクシーでも、自家用車でも、イングランド国旗が翻り、イングランド戦ではなくともパブは観戦する人たちで大賑わい。もう、国中がワールドカップ一色だったのです。
そのような中最も驚いたのが、自分の勤める会社の対応でした。何とワールドカップ期間中、普段は金融関連情報(CNBCニュース)が放送されているスクリーンで各試合が放映され、加えて、各人のデスクトップPCでも観戦できるようにと急遽インターネットテレビ用のアプリケーションが配布されたのです。
以下、ワールドカップ開催日に社長から社員宛に流されたメッセージです。
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Dear all
I am pleased to advise that the Executive Committee has agreed to allow the screening of the World Cup football games via the plasma screens on the third floor and through Enfocast on your desktop PC’s (under Channel Selector, scroll down and click on to “Special”). For those staff who do not have Enfocast installed on their PC’s and wish to have access to the games, please contact the IT Service Desk.
This facility will be available from 11 June in time for the first game to be screened at 12.30pm until the tournament finishes on 11 July.
Whilst we do not want to detract from your enjoyment of the tournament, please remember that we are paid to do business and make revenues for this company. Business must always take priority and any abuse of this privilege will result in the facility being removed without notice.
Best regards
XXX XXX
Chief Executive
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社内で観戦可能にしないとパブにでも出て行ってしまう人が余りにも多いからとられた措置だとのことですが・・・、日系金融機関でこの対応。英国企業がどのような対応を取っているのか不明ですが、推して知るべし、です。
これも一つの異文化体験でしょうか。
ところで、既に1ヶ月以上前になりますが、5月25日、ワールドカップ前のイングランド国内最後の壮行試合、対メキシコ戦をWembley Stadium(ウェンブリー・スタジアム)に観戦に行きました。優勝候補だったイングランドのワールドカップでの好成績を信じるイングランドサポーターでスタジアムは埋め尽くされ、テンションは最高潮でした。